青い、蒼い空が私たちを照らしていた。
まだ私たちは世界の流れなんて少しも知らなくて、
ただ、何かを求めて生きていた。
「空が高いな」
淋しいその呟きが私の中にまだ木霊しています。
愛したあなたは、その場所から空を眺めて私に言い聞かせました。
「そうだね」
相槌を打つことしかそのときはできない。
何を言えば良かったのか私にはわからないから。
傍にいて・・・・
そう言えたらいいのに言えないのは
ずるい事じゃなくて賢いことで
きっと
私の本音を言ってしまえば あなたは居なくなる。
一緒に居たくて私は賢くなる。
それはずるいことですか・・・・?
「傍に、居れなくて、ごめんな」
紫苑。
追憶の花言葉を持つ私の名前を彼は愛しそうに呼ぶ。
まるで、彼を思うためのように生まれてきた私の名前。
私を思うために生まれてきた、彼。
彼の瞳は申し訳なさそうに私を見て、
力ない彼の指が伸ばされる。
それが触れた私の頬はいつまでもいつまでも
紅く
紅く
染まっていくの。
「きっと生まれ変わっても愛する自信があるわ。」
そう言うと、あなたは微笑んで
「じゃぁ、来世もヨロシク。でも」
俺と同じ魂を持ったの奴、愛してやってよ、と
あなたは微笑みながら呟いて瞳を閉じた。
どきりとした私の胸のうちをあなたは知らない。
あなたを失うと私はきっと飛べなくなる。
居なくならないで。
切実に心の奥底から私は祈っている。
あなたと同じ魂を持つ人・・・・
この前一緒に見た映画の話ね。
でも、でもね。
私はたった一人のあなたしか愛したくないの。
涙が出るほど・・・・
だから